Diamond Fluorescent について
- 2020.12.19
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ダイヤモンドの蛍光性についてです。天然のダイヤモンドの中には、波長の短いX線や紫外線など、肉眼では見えない特殊な光を受けると蛍光を発するものがあります。ダイヤモンド・グレーディング・レポート(宝石鑑定書)にある「蛍光性」は、そのダイヤモンドが特殊な光源下で放つ蛍光の色調や強さを示す項目です。ダイヤモンドは炭素の集結で生成されますが、その過程で窒素や水素など他の物質が混じり合って結晶となることがあります。この炭素以外の物質が紫外線に反応することで蛍光が起こります。紫外線を身近に感じることができる例が、紙幣やパスポートの真偽チェックに使われるブラックライトです。 ブラックライトは波長315〜400nmの長波長の紫外線で、蛍光性インクを使用した紙幣やパスポートに当てると普通の照明や自然光では見えない絵や文字が浮かび上がります。他にも、クラブやカラオケボックスなどブラックライトを利用した場所で衣類が青や黄などに発光した経験はないでしょうか。この現象と同じような原理で、天然ダイヤモンドの中には青や黄色などの蛍光を発するものが存在するのです。基本的に蛍光があるものが「良い・悪い」ということではなく、4Cの品質とは関係がありません。一般的に蛍光が含まれない「None」のダイヤモンドが、同一品質であれば最も高く取引される傾向にありますが、蛍光性はカラーや輝きには影響を及ぼすことはありません。「蛍光性があると品質が悪くなる」ということではないのです。蛍光性は4C評価の要素に含まれておらず、あくまでダイヤモンド一つひとつを識別するための追加情報として位置付けられています。